2025/07/28
【ハンズオン】AI駆動開発 × Kiro — スペック駆動開発に挑戦

はじめに
先日、「AI駆動開発」をテーマに社内勉強会を開催しました。
AIを活用しながら、開発の効率と品質をどう両立させるか。これが今回のテーマです。
さらに今回は、前日に Amazon から発表されたばかりの新しい IDE「Kiro」を使ったデモにも挑戦しました。




AI駆動開発とは
AI駆動開発とは、開発効率の向上や品質の安定化を図りながら、人間がより上流工程に集中できるようにするための開発スタイルです。
ただし、大前提として「AIに丸投げする」という考え方ではうまくいきません。
AIも一人のエンジニアだと捉え、目的・背景・制約・仕様・ゴールといった文脈(Context)を明確に伝える必要があります。
曖昧な指示からは曖昧な成果物しか生まれません。
指示の質が成果物の質を左右する。
これがAI駆動開発の出発点だと感じています。
今回使用したツール:Kiro
今回試した Kiro は、Amazon が発表した新しい IDE で、「スペック駆動開発」を特徴としています。
従来のようにいきなりコードを書き始めるのではなく、
- 仕様(Spec)を定義する
- タスクに分解する
- 実装へ落とし込む
という流れが、あらかじめワークフローとして組み込まれています。
設計を起点に開発を進める思想とAI活用がうまく組み合わさっており、今後の可能性を感じさせるツールでした。
当日のトラブル:アクセス集中
Kiroが使えない状況を受け、急きょ ChatGPT に切り替えました。
やったことはシンプルです。
ChatGPTを使って、
- 要件の整理
- 仕様の言語化
- タスク分解
- 実装方針の整理
を順に行いました。
結果的に、「ツールに依存しないAI駆動開発」を実演する形になりました。
特定のツールが使えなくても、コンテキストを整理してAIに渡すというプロセス自体は変わりません。
その本質を改めて実感できたのは、大きな収穫でした。
品質を担保するために意識したこと
AIを活用するからこそ、基本の徹底が重要です。
今回特に意識したのは、次の点です。
- Contextを充実させる — 曖昧な依頼は曖昧なコードにつながる
- 自動テストを前提にする — 小さなプロジェクトでもテストを書く
- コミット粒度を適切に保つ — 差分を追いやすくし、デグレを防ぐ
- AIレビュー+人間レビューの二段構え — 最終責任は人間が持つ
AIがいるからこそ、開発の基本動作を丁寧に行うことが重要だと感じました。
機密情報の取り扱いについて
勉強会では、リスク面についても共有しました。
AIは環境変数(env)を読み取れる場合がありますし、学習OFFの設定でも人間によるレビューが行われる可能性があります。
便利な反面、リスクもある。
だからこそ、どの情報を扱わせるのかを常に意識する必要があります。
今回の学び
今回の勉強会で強く感じたのは、AI駆動開発とは特定のツール名を指す言葉ではなく、思考プロセスそのものだということです。
Kiroが使えなくてもChatGPTで代替できました。
重要なのは、
- コンテキストを整える
- 仕様を明確にする
- タスクを分解する
- レビューを徹底する
という「開発の進め方」です。
AIはそのプロセスを加速させる存在であり、代替する存在ではない、というのが今回の結論です。
まとめ
AI駆動開発は、楽をするための手法ではありません。
むしろ、より本質的な開発に集中するためのアプローチです。
今回はKiroという新しいIDEの可能性に触れつつ、ツールに依存しないAI活用の柔軟さも確認できました。
今後も実践を重ねながら、社内で知見を共有していきたいと思います。
