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2025/11/11

【社外講義】 生成AIが変える開発の未来 — 専門学校特別講義レポート

はじめに

先日、専門学校にて 「生成AIがもたらす開発スタイルの変化」 をテーマに、45分間の特別講義を行いました。

2022年11月に ChatGPT が公開されて以降、わずか数年で開発現場は大きく変化しています。

今回の講義では、

  • 生成AIとは何か
  • システム開発はどう変わっているのか
  • これからエンジニアに求められる力とは何か

についてお話ししました。

未来のエンジニアを目指す学生の皆さんに、今まさに起きている変化を、できるだけ具体的に伝えることが目的です。


 

生成 AI とは

まずは前提となる「AI」そのものについて整理しました。

 

生成 AI とは

生成AIは、既存のデータをもとに、新しいコンテンツを生み出すAIです。

文章・画像・音声・プログラムコードなど、多様な成果物を生成できます。

その中核にあるのが LLM(大規模言語モデル) です。

膨大なテキストデータを学習しており、例えるなら「圧倒的な読書量を持つ存在」とも言えるでしょう。

かつては研究機関や一部企業に限られていた技術が、今では誰でも使えるようになった。

この点こそが、現在の変化の本質だと感じています。

 

システム開発とは

ここで、あらためてシステム開発の基本にも触れました。

システム開発の目的は、業務効率化や課題解決、生産性向上です。

要件定義 → 設計 → 実装 → テスト → 運用・保守というプロセス自体は大きく変わっていません。

しかし、その“進め方”が確実に変わり始めています。

 

生成 AI がもたらす3つの開発スタイルの変化

講義では、開発スタイルの変化を3段階で紹介しました。

 

AI Assisted Coding

ChatGPT登場初期に広まったスタイルです。

コード生成やバグ修正、技術調査の補助など、AIは「アシスタント」として活用されていました。

主体はあくまで人間で、AIは補助的なツールという位置づけです。

 

Vibe Coding

AIエージェントの進化により、タスク単位でAIに任せられるようになりました。

実装を自律的に進めることが可能になり、開発スピードは大きく向上しています。

個人開発のハードルも下がり、「思いついたらすぐ形にできる」環境が整いつつあります。

講義では実際にデモも交えながら紹介しました。

 

 

AI Driven Development

現在、特に注目されているフェーズです。

一時期は「プロンプトエンジニアリング」が重視されていましたが、最近は コンテキストエンジニアリング という考え方が広がっています。

背景・制約・仕様・目的といった情報を整理し、構造化してAIに渡す。

つまり「仕様そのものを設計する力」がより重要になっています。

この考え方は Spec Development とも呼ばれています。

 

働き方の変化

従来は、SEが要件定義や設計を担当し、プログラマーが実装するという分業が一般的でした。

しかし現在は、

AIにタスクを与え、生成された成果物をレビューし、品質を担保する——

そのような形に変わりつつあります。

エンジニアの役割は、「実装者」から

AIを活用しながら開発全体をマネジメントする存在 へとシフトしています。

 

これからのエンジニアに求められる力

では、これから何が求められるのでしょうか。

 

AI リテラシー

AIの安全な使い方を理解すること。

モデルの特性や限界を知ること。

「使える」だけでなく、「正しく使える」ことが重要です。

 

判断力

AIは簡単なアプリは作れますが、大規模システム全体の設計思想までは担えません。

最終的に価値を決めるのは人間です。

成果物を見極め、判断する力が差を生みます。


 

コミュニケーション力

AIとの対話も、これからは一つのスキルです。

さらに、実装の効率化によって人と向き合う時間はむしろ増えていくでしょう。

顧客やチームとの対話を通じて価値を生み出す力は、これまで以上に重要になります。


 

まとめ

生成AIは一時的な流行ではありません。

開発の構造そのものを変えつつある技術です。

コーディングの自動化が進み、開発速度は加速し、エンジニアの役割は再定義されつつあります。

大切なのは、変化を恐れることではなく、変化を理解し、自分の武器にすること。

今回の講義が、学生の皆さんにとって未来を考えるきっかけになれば嬉しく思います。

 

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